Perun V2 HYBRID "PRO"
製品概要
PERUN HYBRID PROは、光学センサーと磁気センサーを搭載した電子トリガー基板です。
物理スイッチと置き換えることで、スイッチやカットオフレバーのなどの可動部品を無くすことができ、摩耗/消耗による故障リスクを排除します。
各種射撃モードのカスタマイズ、極めて追従性の高いトリガー入力、新機能の2フェーズアジャスタブル・プリコッキングの実装、DSGでも高い制御安定性を発揮します。
本製品はトリガーを磁力センサーで検知します。
これにより、外部からの光やメカボックスの色、反射の影響を受けず、高精度かつ信頼性の高いトリガー検知を可能にします。
また、上下2枚の構造ではなく1枚の基板に集約することで部品点数を削減することができ、組み込み作業の簡略化、接触不良や物理破損等の故障リスクを回避します。
標準で通電効率に優れたケーブルとTコネクタを装備しており、MOSFET回路により通電効率が格段に向上し、セミオートのレスポンスやフルオートの連射速度がアップします。
もちろんスイッチ焼けの心配はなく、安全性の高い電子ヒューズ・自己診断機能を搭載しており、物理ヒューズ装着の必要がありません。
各モードの切り替えや設定はセレクター操作とトリガー入力で行います。
プリコッキングやアクティブブレーキ、バースト設定は項目ごとに細かなレベル設定が可能で、基板に搭載されたLEDで設定状態が確認できます。
機能説明
PERUN V2 HYBRID PROでは、以下の機能をセレクター上のSEMI/AUTOの両ポジションにそれぞれ独立して設定を行う事ができます。
【射撃モード設定(FIRERING MODE)】
セーフティー、セミ・2~5点バースト・フル・バイナリーの各射撃モードをセミ/フルのセレクターポジションに任意に割り当てる事が可能です。
バースト射撃についてはトリガーを一度引くと必ず指定された弾数が発射されます。
【アクティブブレーキ機能(AB)】
モーターを制御し、射撃後の慣性を強制停止させ、セミオートのキレをアップさせます。フルオートで射撃を行う場合、指を離した瞬間に射撃が停止するので、トリガーフィーリングが向上します。
ピストンが安定して前進停止するようになるので、スプリングのヘタリも防ぐ(※)ことができますが、モーターに負荷が掛かるので発熱や摩耗が発生します。環境に合わせて1-5段階で強度設定が可能です。耐熱性の高いハイトルクモーターとの併用が推奨されます。
※セッティングによってはその限りではありません。
【2フェーズアジャスタブル・プリコッキング(PRE COCKING)】
ピストンを後退位置で保持し、セミオートのキレを最大限にアップさせる機能です。
トリガーを引くとすぐにピストンが前進するので、エアコッキングガンのようなトリガーフィーリングになり、高スペックモーターと組み合わせることで異次元のレスポンスを実現します。
本機能は、10ms(9段階)と1ms(9段階)の二つの項目で設定し、最大99段階の調整が可能です。
10msで大まかなプリコッキングレベルを設定し、1msで微調整することが可能です。(片方だけの設定でも問題ありません。)
これにより、従来型よりも細かなプリコッキング調整を簡単に行うことができます。
メカボックス内の各パーツに負荷が掛かりますので、使用には総合的な強化が必要になります。
【バイナリーショット(BINARY TRIGGER)】
トリガーを引いた時、及び戻した時にそれぞれ1発ずつ射撃が行われます。
本機能はセミオート射撃設定時のみ有効になります。
【2ステージトリガー(2-STAGE TRIGGER)】
ステアーAUGのように、トリガーを浅く引いた時と、続いて奥まで引いた時に、それぞれ異なる射撃モードを設定することができます。
【トリガー感度調整(TRIGGER SENSITIVITY)】
トリガーをどこまで引くと発射されるか、の感度を調整します。
感度を高くすると、引き始めからすぐに発射されるようになり、感度を低くすると、奥までトリガーを引かないと射撃されないようになります。
【アダプティブトリガーコントロール(ADAPTIVE TRIGGER CONTROL)】
セミオート射撃時に、僅かなトリガーの戻りを検知して次弾を発射できるようにする機能です。
一度トリガーを引いて発射した後、完全にトリガーを戻さなくても、僅かな前後操作を読み取って次弾を発射できます。
この機能はトリガー感度調整を高くすることで、より効果を発揮します。
【発射サイクル抑制(ROF REDUCTION)】
バースト、及びフルオート時の連射サイクルを抑制します。
電動ガンのサイクルが早すぎる場合や、BB弾の消費を抑えたい時に有効な機能です。
初弾のレスポンスに影響を与えないため、初弾のレスポンスを低下させることなく、純粋に発射サイクルのみを抑制できます。
ブラシレスモーターでは基板保護のため、このモードは使用しないでください。
【DMRモード(DMR MODE)】
実銃のように1発をじっくりと狙うスナイパーを再現するシミュレーションモードです。
トリガーを1度引いた後、次弾を発射できるようになるまでの動作不能時間を設定します。狙撃の緊張感をお求めの方に適した機能です。
別の使用方法として、バンプファイアを防止するために使用することもできます。
この機能を有効にすると、射撃モードはセミオートに固定されます。
【リポアラーム(LIPO ALARM)】
リポバッテリー接続時のみに作動し、1セルあたり3.7Vまで電圧が低下したことを検知するとビープ音で知らせます。
7.4V/11.1Vリポバッテリーで使用可能です。オートカット機能ではありませんので、警告後には速やかにバッテリーを交換してください。
※本機能がOFFでも作動電圧以下になるとエラーで停止します。
【電子ヒューズ(ELECTRONIC FUSE)】
物理ヒューズよりも圧倒的に反応速度の早い電子ヒューズを搭載しており、電動ガンでトラブルが生じた際にも基板を保護します。
【DSGモード(DSG MODE)】
DSG(ダブルセクターギア)の特殊な形状を、センサーで正しく読み取るための機能です。
本機能をONにすることで、DSG使用時の動作安定性を高めることができます。
【マスターリセット(MASTER RESET)】
設定を工場出荷状態にリセットします。設定を全てやり直したい場合に使用します。
【高効率Tコネクタ仕様(DEANS CONNECTOR)】
定格50Aと通電効率に優れたTコネクタ(ディーンズコネクタ)を採用。発熱を抑え、レスポンス・サイクルアップに貢献します。
製品仕様
【対応電圧】
7V-17V(Li-po14.8Vバッテリーの満充電時電圧が約17Vになります。)
【許容電流】
連続50A未満
【対応バッテリー】
・LiPoバッテリー(2-4セル:7.4-14.8V)
【対応サイクル】
毎秒50発未満(参考値)
組み込み可能な機種
本製品は東京マルイ スタンダード電動ガン規格 Ver.2メカボックス用です。
以下のメーカーのメカボックスで問題なく組み込めることを確認しています。
APSシルバーエッジ、A&K、BOLT、Classic Army、G&G、G&P、ICS、JG、KingArms、Retro Arms、Specna Arms、VFC等
※専用電子トリガー搭載モデルやセレクター構造が特殊なモデルは非対応です。
※個体差やメカボックス側の仕様変更等で調整や加工が必要な場合がありますので、完全な互換性を保証するものではございません。
組み込みに加工が必要な機種、非対応機種
〈加工が必要〉
・CYMA
・G&G G2メカボックス
・KRYTAC
〈非対応機種〉
・KSC ERGシリーズ
・ARCTURUS、DMTなどのマイクロスイッチタイプ
・G&G 45°セレクターモデル
・セミオート専用モデル
・32:1ギア等の下段が張り出したセクターギアを搭載する機種
〈その他〉
・G&G ETU機種はトリガーの交換が必要です。
注意事項
■組み込みについて
記載のスペックはあくまでも基板の許容値を表したものです。組み込む電動ガンにトラブルがなく、各ギアのクリアランス調整や、パーツ選定が確実に実施されていることが前提となります。
各パーツの不適切な組込によりメーカーの想定を超える負荷が生じた場合や、バッテリーの逆接続を行った場合などは安全回路が作動せず、基板が破損する可能性があります。
個人の組込による破損は一切の保証対象外となりますので、作業に少しでも不安のある方はプロショップへの組込をご依頼ください。
組込に知識と技術を要する製品ですので、機種別の組込サポートは致しておりません。
組込には一定の収納スペース、配線スペースが必要です。
基板は熱に弱いため、配線の交換は行わないでください。配線を損傷させた場合、新しいユニットに交換してください。
■ブラシレスモーターとの併用について
2024年6月現在のロットのOption No.1製ブラシレスモーター、WARHEAD製ブラシレスモーターでの動作を確認しておりますが、ブラシレスモーター側の仕様変更によるトラブルに関しましては、製品保証の対象外となります。
今後発売される全てのブラシレスモーター、及び過去のロットのブラシレスモーターの動作を保証するものではございません。
■市販の変換コネクタについて
バッテリーの接続には変換コネクタを使用しないでください。
近年、大手ECサイト等で「Tコネクタ→タミヤミニコネクタ」への変換コネクタが販売されておりますが、正負の極性が逆転したものが多く流通しております。
このような製品の使用は一瞬で基板を破損させますので、どうしても変換コネクタを使用したい場合は、「当店が販売している商品」を関連商品よりご購入ください。
変換コネクタを使用した場合のトラブルには一切対応いたしません。また、変換コネクタの使用時にこの問題が生じることもありますので、バッテリーは極力ダイレクトに接続してください。
■Tコネクタの相性問題について
Tコネクタの相性問題が生じる場合があります。コネクタ端子は必ずメーカー品を使用し、ノーブランド品は使用しないでください。「イーグル模型」「LayLax」等のブランドのTコネクタを推奨しております。