PERUN AB++
PERUN AB++は従来のFETユニットのレイアウトをそのままに、アクティブブレーキやプリコッキング、バースト機能などを含んだ小型高性能な電子制御ユニットです。
■PERUN AB++とは
本製品は従来型の電動ガンに組み込み、通電効率の改善やスイッチ接点のアーク放電による焼損を防止するのみならず、電動ガンの射撃性能や利便性をより高める機能が付与された、高度な電子制御回路を含むFETユニットです。
一般的なFETユニットのレイアウトを踏襲しておりますので、幅広い機種への組み込みが可能です。
また高効率配線やトリガー信号線が初めから基板に取り付けられていますので、比較的高度な技術を要求される電子基板へのはんだ作業が不要です。
各種機能の設定は基板部の設定スイッチとトリガーを操作する事で行い、音とLEDランプで状態確認も容易となっています。
・2~5点バーストを含む射撃モード変更
・5段階のアクティブブレーキ
・8段階のプリコッキング
・5段階の連射サイクル抑制
・5段階のDMRモード
・リポアラーム
■組込可能な機種
東京マルイ規格スタンダード電動ガン、次世代電動ガン、一部電動ハンドガンやコンパクト電動ガン(収納スペースに依存)、及び電子制御ではないFETユニットを搭載する、スイッチ部分への配線交換が可能なタイプの電動ガンに組込可能です。
※バッテリー端子近辺にPERUN AB++基板本体がございますので、収納スペースに問題ないかをご確認ください。
■適用条件
本製品の適用条件は以下の通りです。
<許容電圧>
・7~17V
<対応バッテリー>
・Li-Po:2~4セル(7.4V~14.8V)
・Li-Fe:3~4セル(9.9V~13.2V)
・Ni-MH/Ni-Cd:8~10セル(9.6V~12V)
<動作サイクル>
・秒間50発まで
■ご注意
・適用条件の電圧はあくまで基板の許容値であり、組み込まれる電動ガンがご利用される電圧で機械的に問題なく動作する事が前提です。
・本製品は物理ヒューズよりも遥かに反応速度の速い最新の電子ヒューズが搭載されていますが、極端な過電流や電源の逆接続、致命的なショート等により基板本体が破損する恐れがございます。この場合は一切保証対象外となりますので、電動ガンのセッティングや電源の極性、配線の挟み込み等にはご注意ください。
PERUN AB++の機能
■バーストモード (BURST MODE)
フルオートポジションに2~5点の任意のバーストモードを設定できます。
バースト射撃は、最後までトリガーを引き続けると設定した弾数で射撃が停止します。
バースト射撃中にトリガーを離すと、設定した弾数の途中の状態であっても射撃が停止します。
設定したバースト弾数を最後まで撃ち切るとピストンは前進した状態で停止します。
※アクティブブレーキの効果や内部セッティングによっては設定したバースト数と実際の発射弾数が一致しない場合があります。
■アクティブブレーキ (AB)
モーターを停止させる際の慣性力を利用した電気ブレーキです。
通常では射撃停止の際にモーターの通電がカットされても、慣性力によってある程度ギアが回ってしまいますが、アクティブブレーキをかける事で射撃停止時の慣性力による空転を防ぐ事ができます。
アクティブブレーキを用いることでよりキビキビとした射撃フィーリングに改善できます。また、セッティング上、高いレスポンス時に通常ではセミオートが2重発射(オーバーラン)してしまうような場合でもより的確にピストンを停止させる事ができます。
■プリコッキング (PRE COCKING)
ピストンを後退位置で待機させる事でセミオートレスポンスが上昇します。
通常の電動ガンの発射サイクルは、トリガーを引くとピストンがコッキングされた後にBB弾が発射されます。この仕組みの為一般的な電動ガンではトリガー応答速度(トリガーを引いてから実際に発射されるまでの時間)はどうしてもエアコッキングガンやガスブローバックガンに一歩及ばない点がありました。
しかし、プリコッキング機能を用いることで常にコッキングされた状態にする事ができ、トリガーを引くと即座に発射を行う事ができます。
エアコッキングガンやガスブローバックガンのトリガー応答速度と同等もしくはそれ以上のレスポンスを実現できるようになります。
■発射サイクル抑制 (ROF REDUCTION)
モータースピードを抑制します。
電動ガンのサイクルが速過ぎて問題が発生する場合にこの機能を使うことで適切なサイクルに抑えることができます。
PERUN AB++の場合ではこの設定はフル・セミ動作どちらにも影響を及ぼします。
またバースト弾数やプリコッキング後退量にも影響を及ぼします。
なお、サイクルが速すぎてプリコッキング調整が上手くいかない場合等にもこの機能を用いて微調整を行うことができます。
■DMRモード (DMR MODE)
トリガーの連続操作を抑制する為の遅延時間を設定します。
スナイパーライフルのように、1発1発をしっかりと撃つ状況をシミュレーションする事ができます。また、意図せぬ連続射撃を防止したい場合にこの機能を利用する事もできます。
繊細なトリガーワークを行った際、スイッチ境界面のチャタリングによってON/OFF操作を連打してしまうような状況の場合、この機能を有効にしてください。
■リポアラーム (Li-Po ALARM)
リポバッテリーを利用する際に電圧の低下をビープ音で知らせます。
電圧が既定値を下回った際、30秒間隔のビープ音を発します。
本製品は接続されているリポバッテリーのセル数に応じて最適な既定値を自動認識します。
なお、この機能はリポバッテリーのオートカット機能ではございません。アラームが鳴り始めたらバッテリーを早めに交換し、適切な充電を行ってください。
また、リポバッテリー以外を使う場合はこの機能をOFFにしてください。
■電子ヒューズ ※常時ON
過電流を瞬時に検知し通電を遮断する電子式のヒューズです。
ショートやピストンロック、ギアクラッシュ等による電気的な過負荷を検知した際に、基板を保護する為に通電を即座にカットします。
この電子ヒューズは最新式のものとなり、物理的なヒューズよりも遥かに反応速度が早く、より安全に電動ガンを守ることができます。
極端な大電流やプラス・マイナス極の逆接続には耐えることが出来ませんが、これらは殆どの場合、重大なヒューマンエラーにより引き起こされます。
この機能は安全性に関わる為、OFFにする事はできません。